限りなく加速度的進化をする膨大な機器分野の一角に「ウエアラブル」がある。「Wearable(身に着けられるもの)」装置類は、指、腕、頭、メガネ、などに装着し、無限大の用途が予想される。そして、カメラとの関係はどうなって行くのかどうしても気になる。
 3月に東京で国際見本市「ウエアラブル・テック・エキスポ」があり、すでにメーカーの熾烈な競争が始まっている。とりあえずはスマホ関連が多いようだが、デジカメ関連でもいろいろ出てくるだろう。
 ある意味で苦境にあるソニーの動きが活発なようである。後発ではあるがソニーはすでにデジカメ・メーカーとして上位にあり、高級ミラレスカメラ、電子ビューファインダーなどで先導的な役割を果たしている。ウエアラブルでも業界を刺激し始めている。
 ところで、フィルムの時代の有名なドイツのMinoxやスイスの Tessinaという超小型精密カメラが懐かしい。小生も持っているが、ウエアラブル的にスパイカメラとしても使われた。精密メカをじっと眺めていると全く懐かしく存在感は大きい。しかし、時代は急変し、機械的構造に制約されないデジタル機器が縦横無尽な成長を始めている。
 デジカメ分野のウエアラブルの可能性は、大きく分けて、カメラ本体とアクセサリー装置などの周辺機器に分けられると思う。たとえば、普及しているデジカメ用リモコンは卑近な例となるだろう。少々大きい腕時計型の超精密デジタルカメラだって考えられる。
 素人のアイデアも出しやすく無限に出てくるであろうし、特許申請し大儲けする可能性だってある。ウエアラブルの広大な未来では何が起こるかわからない。カメラ。レンズメーカー、プロ・アマチュアカメラマン、CAPAのようなカメラ誌、などでのアイデア合戦もあり得る。アマチュア・アイデアのコンテストなどはいかがなものか。

2014年3月




 
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